説教をされる時


説教だとかありがたい訓示を頂いたりする時は頭の中で歌を歌うことにした。今日からそう決めた。コツはなるべく熱唱することだ。
さっきはサカナクションをずっと歌っていた。Aoi、からの、僕と花。僕と花がサビに差し掛かったところで嵐は過ぎ去った。この前までは嵐のなかに飛び出して上空を渦巻く雲をじっと見つめてその正体を見極めんとし、さらに空に向かってファイティングポーズを決め必死に威嚇した挙句、胸の辺りにデカイ木材がぶっささったり振り返ると帰るべき所が吹っ飛ばされてたりして瀕死の状態になりひどい時には数日間心神喪失状態に陥ったものだった。

壇蜜は嫌味を言われた時には「この人はちんちんが小さいんだ。」と思うようにしているらしい。
誰から聞いたが忘れたが、偉い人や怖い人と話をする時にはその人がクンニをしている顔を想像すると緊張しなくなるという話も聞いたことがある。さっきは下を俯いていても別に何も言われなかったので歌を歌うだけで済んだが、「目を見ろ!!」とか言われたらこれも使うようにする。

人の言うことを素直に聞くのは必ずしもいいことばっかじゃない。糞真面目は身を滅ぼしたりする。真面目さと嫌な目に合う頻度はある程度比例する気がする。なんつーか、そういう真面目さはいらないのだ。真面目系クズとか呼ばれるような真面目要素は。真面目で素直であることで何かが報われたりすると思っていたが、そんな自分の脳内で作り上げた贈与の原理なんてのは他人からしたら知ったこっちゃない。


ああいうのに対する適切な対処は反抗したり真摯に受け止めたりすることじゃなくて、聞き流すことだ。あんなん真に受けてたら、死ぬ。内面が犯される。心が破壊される。思考が拘束される。


さっきあまりにも脳内で熱唱していたので、ふと我に帰って冷静になったとき笑いそうになった。説教されていたのに愉快な気分だった。